この夏、随分苦しめられたこのライン、空気が乾き始めると途端にイメージが変わった。 そうなると、難しいのが確信のワンムーブだけなのだが…、全体を見通すと長さもあり、RP時には久々前腕はパンパンになっていた。 プロテクションは決まる場所が、ある程度限られ、ランナウトは必至となるため、プロテクションを固め取りして突っ込むことになる。精神的に厳しい面はある。 僕が、初めて触ったのは春だった。その時はムーブは意外とすぐに出来、12A位かと思った。しかし、その後上部スラブに悩まされた。 掃除が済むと、スラブのムーブは直ぐに固まった。 夏になり、チャレンジしようかと思ったとたん、核心が出来ない日々が続いた。 春に出来た動きが、出来ないのはなぜか?結構悩んで、ぶら下がっっていたが、秋になり楽にこなせる様になった。そのため、グレードは確定していないが、12bc程ではないかと思われる。 今朝8時半頃だっただろうか?久々に、このエリアの山に入ると、より季節を感じるように、空気中の澱(オリ)は水分と一緒に地面に吸収され、空が高く、木々は色付いている。 気温が下がっている分、地面の土は、水分を掴み離そうとはしないが、逆に岩に乗っている土や苔(たい)及びコケ類は既にカラカラに乾いている。 夏の間、元気よく動き回っていた両生類や甲虫類の姿は見えなかった。
午後になり、チャレンジし、核心が止まった時とRPした時、ビレイヤーのKさんも喜んでくれている事が、登っていても感じられた。本当に良いチャレンジだった。 グラン・ジュテとしたのは、核心ムーブのイメージからである。 グレードは所々大きくレスト出来るため、下がる可能性は高いが、12Cは取りあえず私が感じた素直な気持ちだ。 このエリアでのいい季節も残り少ないので、今日RP出来本当に良かった。 Kさんも、目標ラインをRPする事が出来た。その後、少しづつ小雨が始まり、エリア全体が夕方には薄らとしたガスに包まれた。しかし、私たちは、岩小屋の下でゆっくりと撤収し、帰路についた。
Kさんありがとうございました。
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