地図にない場所。ここは、少数のカヌーイストや釣り人しか来ない。クライマーにとっての、小川山のようだった。 もともと、木材を搬送するために筏を組み、川を下り伊勢まで運んだ歴史を持つ場所で、その方達は「中乗りさん」と呼ばれ尊敬されていただけに、カヌーに対しては理解があるようだ。 現在はダムが点在し、木材は車で運び出す。 釣りやカヌーは、子供にとっても取っ付き易く、アウトドア入門的遊びのひとつなのだろう。 河川は透き通り、岩魚やアマゴがいっぱいいる。なかなか釣れはしないが、チェイスしてくる魚体は大きく、ドキッとする。 岩もビックリするほど大きいが、この場所の震災の歴史を考えれば、登った時には、すぐに捕まってしまいそうだ。攀じらなくとも、眺めているだけで十分かも知れない。 店は、車で30分ほど下った所に、小さな駄菓子屋の様なスーパーが一戸あるだけだった。 頑張って、糧となる魚を釣らないといけない。17時を回る頃には、もう囲炉裏に火が入り、待っているかもしれない。 |