Grimperときどき脂鰭そして流されて

Master of Stoneに憧れつつも、パートナーのいない日はTrout Fishingに出かけてしまう日々の記録
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...... 2012年09月22日 の日記 ......
■ スーパーイムジン   [ NO. 2012092201-1 ]

 6月29日にサウスポーをトライし、小川山へ行った際、思ったより早くRPできたため、スーパーイムジンをトップアウトすることとなった。
 僕はあの時、明確にこのラインを目標に添えたものの、「結構掛かりそうだなー」とういうのが本音だった。
 今回、F田君に小川山合宿を提案された際、多分この二日間でRPするつもりなのだろうことは、すぐに感じた。しかも、彼のことだから状態が良ければ、初日に登ってしまうだろうと僕は予想していた。
 
 そして、昨日出発時には、結構土砂降りだった雨も、岩場に到着した9時半頃には止み、テントを張り、コーヒーを啜り、岩の下に到着した昼前にはすっかり乾いていた。

 それどころか、雨で洗い流され、冷やされた岩肌は、今月13日に来た時に比べ、格段にフリクションが増していた。
 案の定、F田君は気合の入った2便目であっさり登ってしまった。 それに対し僕は、3便目の最後の最後でホールしてしまった。

 その便でクタクタになってしまったため、時間はあったがその後RPできる気もせず、翌日に掛けることとし、親指岩に移動して登ることにした。
 親指岩では、僕はレイバックを、F田は次の課題となるラインを探し、暗くなるまで楽しく登った。

 翌日、僕の頭の中はRPすることでイッパイだった。夕食の際、チャレンジを気にせず、焼酎を飲んでいる僕に「明日があるので、そろそろ白湯にしときますか?」と湯をすすめるF田の言葉を思い出す。「絶対に登らなくてはならない」という責任みたいな物もあった。

 それに、お互い子沢山家庭のいいオヤジが、月に何回も足を運ぶ場所にしてはチッと遠いため、気軽に「また頼むよ」とはなかなか言いづらい。
 僕らは、朝8時頃にはもう、岩場の下にいた。「僕がリピートするので、TRでアップしてください。」と言い、F田がロープまで張ってくれた。
 大変ありがたかった。 …が、僕の中にあった責任みたいな奴は、確実なものになった気がした。その御蔭で、モードはかなり切り替わった。
 アップ後、日中日差しはカンカン照りになり、岩肌は焼かれ、お世辞にも良い状態とは言えるものではなかった。過ぎていく時間は勿体無かったが、確実にRPすることを考え、無理を言って午後になり、岩が陰り、冷えてくるのを待たせてもらうことにした。
 その間、F田は周りの岩峰のまだ登っていないものを、食い散らかすように課題を見つけては登っていた。
 13時半頃だろうか、再びスーパーイムジンの取り付きに戻り、チャレンジすることにした。
 このライン、最後の1本は打ち替えられた新しいボルトではあるが、そのクリップムーブも私の場合、ハンドジャムであるし、グレードはNPでは、自身の限界グレードであるため、結構な緊張感があった。
 それに加え、良い意味でのプレッシャーが加わっていたため、トライ中かなり集中していた。
 最後のガツンとくるムーブは、右ヒールでマントルを返すのだが、勢いのあまりF田曰く、かかと落としのようになっていた様だ。
 マントルを返し、ピークに立つと思わず叫んでいた。クライミングをしていて、また味わえた、久しぶりの感動だった。

 感想だが「池田さん、いいラインをありがとう。」という思いが口から出ていた。
 いつものように、RP多弁症になっていた。NPの回収はほどほどにして、先にビレイポイントに降ろしてもらい、ビレイヤーのF田君と喜びの抱擁を交わしてから、また回収に向かった。
 
 6月29日1便、9月13・21・22日と3日+1便、F田は2日+1便と、僕にとっては比較的短いチャレンジ数だったのでその分集中出来、とても楽しい思い出となった。
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