「冬の誘い」の2ピッチ目のオンサイトを逃してしまった。薄かぶりのクラックに対し、リアルに想像することが出来ず、セットに対するオブザベーションが甘いのが敗因だろう。 ハンドのムーブ自体は間違いなかったが、スタンスの処理が悪く、体をうまく上げられ無かった。段差のあるハング帯は、ハンドを上手く処理しても、膝はルーフ部分に邪魔され、上がらずに、処理に困る事をもっとリアルに想像すべきであった。フレアーしているシンハンドは、フレアーした部分にセットするより、手前のパラレルな部分に大き目のカムを入れた方が、安定しセット出来ることを忘れないようにしたい。 オンサイトを逃しはしたが、同じようなパターンが出て来た時は、これを思い出し活かしたいものだ。 「冬の誘い」を3P登ると、雨が降り始めた。下山時一旦雨が止んだため、目に入ってきた、美しいクラックをチャレンジすることにした。 多分5.9〜10ではないかと思われるそのクラックは、まだ濡れないで残っていた。それは、自分の目を信じ取り付いた初めてのクラックかもしれない。そして、オンサイトかと思ったが、残り3m程を残し、雨は土砂降りとなってしまった。最終的に10m程をゆっくりとエイドダウンし敗退となった。 下降時「焦らず安全に!」と自分に言い聞かせながら下降したが、自分よりビレイヤーの人はもっと緊張していたに違いなかった。大変迷惑をかけてしまった。 小さいハングを見つけ1時間ほど雨宿りをし、駐車場に戻ると空は快晴となっていた。まだ日は高く岩はすぐに乾きそうであった。シートを広げ、器材を乾しながらギヤーのチェックをしていると、先ほどの無名クラックは、「ファンキーナッツ」であることが分かった。次回は絶対リベンジしたいと思った。 その後、大休憩をはさみ、水晶スラブの「ノイズ」に取り付くも、滑りが残りRPすることは出来なかったので次回それも合わせてリベンジしたい。 |