Grimperときどき脂鰭そして流されて

Master of Stoneに憧れつつも、パートナーのいない日はTrout Fishingに出かけてしまう日々の記録
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...... 2009年12月06日 の日記 ......
■ トラッド   [ NO. 2009120601-1 ]

 トラッドって何だろう。僕がトラッドクライミングという言葉を聞いたのは今年の春だ。それまでトラッドクライミングと聞いたことがあったかもしれないが、気にも留めなかった。
 初めて、クライミングを始めたころ、ブームがクラックからボルトラインに移りはじめていて、小川山での救助ヘリ騒ぎを数度聞き「クラックは避けよう」と自分の中で決めてしまい、避け続けていた。それとは裏腹に「蜘蛛糸」を見る度にいつかは登ってみたいと魅了され今日まで来てしまった。
僕がオールナチュラルプロテクションのラインをRPしたのは、去年湯川で「サイコキネシス」を登ったのが初だ。今年に入り瑞垣に初めて行ったときその迫力に圧倒されたころ、「FREE FAN」にトラッド最後の砦と書かれ瑞垣が紹介されていた。
ただクラッククライミングを楽しもうと思い、美しい壁にくっ付いていただけなのだが、それがトラッドと言われると余計に気になってしまいここ数日考えていた。
約この一年で、僕が一番ボルトラインとの違いを感じたのは、派手なムーブやリズムを重視する様なクライミングは存在せず、最初から100%出し切るつもりで取り付く事は、決してありえないものであり。そこにあるのは確実なセットと、どうすれば死なずにゴールまで行けるかを、常に真剣に考えることのできる冷えた頭だと感じた。そして、もし死を意識してしまったときには120%の力を出すことのできるタフさが必要であるということだ。
そしてエリア全体がそうであり、危険を感じたからと言って、容易にとなり逃げたりする事もできない。ある意味アプローチも含め、すべてを自己完結する。落ちてはいけないクライミングの事なのだと、今日になり、自分なりの結論が出た。
 ここは、クライマーにとって地上にある天国。至極のエリアで、この景色は病みつきになる。

 僕にとって、ジャンルなんて、どうでもいいのだが。そのトラッドってヤツも結構楽しい。ボルト以上に上達の歩みが遅くなりそうだが、そこもまた惹かれる。


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