そのクラックラインは素晴らしく美しく、初登攀というのが信じられないものだった。 確かに、木々に隠れ20mほどの1Pを登攀し、回り込んで初めて正面に立つことが出来るものではあるが、遠くから確認できないものでもない。 今まで、ひっそりと原始の姿でいてくれたことと、それを掃除して、一緒にトライさせてくれた、Kさんには本当に感謝、感謝だ。 スタートは80〜85度くらいだろうか?綺麗で見た目以上に長いブックエンド状のコーナークラックから、最高ルーフを思わせるルーフトラバースの後、オフィウィデュスのワイドを10m程進み終了するそのピッチは、今まで長い間クライミングをやってきた中でも、ベスト10に入りそうなほど、バリエーションに富んだ3星のラインだった。 プロテクションもキャメなら・5から4番までを完全に2セットは必要になるだろう、それにプラスしてキャメの・3・4とマスターカムの♯0〜♯2までは必要になりそうだ。 今回は、全行程5Pのうち3P目が初登攀のみでRPは出来なかったが、他のピッチは2人ともオンサイトであった。次回は3P目も是非RPしたい。多分グレードは11Nぐらいだろう! 4P目のスクウィーズチムニーもなかなかの内容だった。 また、サマーツアー1P目につなげるラインもチャレンジしたい。 そして、long time agoの2P目のスクウィーズチムニーも、最後7〜8mほどはプロテクションが取れず、かなり緊張した。 それに付け加え、掃除はしているものの、まだ泥が詰まっている場所や、粒子が不安定でプロテクションが粒子を噛む感じに、規制ラインと初登攀のクラックの違いを感じた。 精神的緊張からか?充実感は、かなり感じた、最高に幸せな一日だった。
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